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2014年7月23日 (水)

終末期医療と宗教について⑧

 他人事としては、胃瘻で生かされている人をみると、自分はこんな状態になってまで生きていたくない、という思いが生じます。
だから、七割以上の人が胃瘻を望まないと回答しています。しかし一方、胃瘻を作らなければ、月単位、年単位の寿命を縮めることを意味します。寝たきり状態になった本人は、意思表示できませんから、胃瘻を作るか否か、家族がその決断を迫られます。もし仮に本人が元気なときに、終末期になったら胃瘻も人工呼吸器もいらない、といっていたとしても、胃瘻を作らなければ、結果として月単位、年単位の命を縮める可能性があると知ったらどうでしょうか。
一方、胃瘻をつくっても脳卒中による麻痺はよくならないし、認知症もよくなりません。つまり寝たきり状態はまったくかわりません。寝たきりの状態で寿命だけが延びるということです。「延命措置としての胃瘻や人工呼吸器装着を拒否する」という本人からの、遺言書のような法的効力のある文書でもないかぎり、胃瘻拒否という決断を、家族本人に変わって行うのは、相当悩むことになります。
本人が元気なときに、延命処置はいやだといっていたという理由で、家族が胃瘻をつくらないという方針を固めたとしても、普段病院に見舞いに来ないような親族がたまたまやってきて、無責任な正義感を振り回して「お前達は○○を見殺しにするのか」といわれると、決断が鈍ります。
こういう無責任な正義感を振り回す輩にかぎって大変な介護を手伝うわけでもなく、口だけ出すのです。世の中には、自分が実際に手を汚す必要がなければ、大声で、無責任な正義感をふりかざす輩がいるのも現実です。
平成25年お亡くなりになったアンパンマンの作者、やなせたかしさんの言葉を思い出します。
「正義とは何か。傷つくことなしには正義は行えない」

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