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2014年7月21日 (月)

終末期医療と宗教について⑥

 ただ、衰弱して意識もない状態で、胃瘻や人工呼吸器に繋がれて、かろうじて生命を維持している姿をみると、これが人間の尊厳を維持した姿と言えるのだろうか、という思いにとらわれます。
最近では、特に末期癌の場合、前もって胃瘻や人工呼吸器を望むか否か、本人や家族と相談します。末期癌の場合、すべての臓器が衰弱していますので、胃瘻をつくって無理矢理栄養を押し込もうとしても、吐いたりして、かえって患者を苦しめることになります。呼吸に関しても同じ事が言えます。
ですから末期癌の多くの場合は、人工呼吸器も胃瘻も行いません。アンケートによれば水分補給のための点滴だけは61%の人が希望すると答えていますが、現場では、この点滴もできる限り行いません。末期癌の終末期、痰が増えます。痰がつまれば苦しいし、かといって自分で痰を出す力もなくなりますので、やむなくチューブで強制的に吸引します。
しかしこれが患者にとっては相当苦しい思いをさせます。終末期における水分補給は、この痰を増やして患者を苦しめる結果となりますので、穏やかにできるだけ眠ったような最後を迎えていただくためには、余計な点滴をしないことが重要なのです。
 悩ましい問題が多いのは、認知症や脳卒中の終末期の場合です。まずは人工呼吸器に関して申します。現代では、寝たきりの終末期患者さんが、徐々に呼吸が弱くなれば、人工呼吸器をつけても余命延長はそれほど期待できないので、ご家族と相談して、人工呼吸器を装着しないという選択が多く行われています。
しかし脳卒中の急性期で呼吸が停止すれば、現在では救急救命士が気管内挿管を認められていますので、救急センターにて人工呼吸器に装着されると思います。その後自発呼吸がでてくれば、人工呼吸器を外すことができますが、自発呼吸が出てこないと、ずっと人工呼吸器で生かされるという状態になります。

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